【視察レポート】廃校の再活用と農業の担い手育成。金沢市で学んだことを板橋区へ

板橋区議会議員の横川たかゆきです。

今回は、区民環境委員会の委員会視察で金沢市を2日間視察してきましたので内容をご報告いたします!
今回の視察では、大きく2つのテーマについて現地で見てきました。
- 1つは、使われなくなった廃校を新たな拠点に再生した事例。
- もう1つは、市が主体となって進める農業の担い手育成の取り組みです。
どちらも、板橋区でも活かせる可能性を感じる内容でしたので、ぜひ区にしっかり提案をしていきたいと思います。
廃校から生まれた「金沢未来のまち創造館」


施設名:金沢未来のまち創造館
住所:石川県金沢市野町3丁目11-1
HP:https://www.mirai-nomachi.jp/
視察1日目に訪れたのは「金沢未来のまち創造館」。


ここは、かつての中村町小学校の校舎を活用して生まれた施設で、いわゆる廃校の再利用です。


ただ残すのではなく「未来をつくる人を育てる場」として生まれ変わらせた点が非常に素晴らしく、中にはこんな施設・機能が詰まっています。
- スタートアップ企業向けの貸しオフィスやコワーキングスペース
- 工作スタジオ(3Dプリンターやレーザーカッターなどの設備あり)
- 起業を目指す若者の相談・支援スペース
- 地域との交流イベントを開く多目的スペースなど








印象的だったのは、企業やクリエイターだけでなく、学生・地域住民も自由に関われる点です。






ビジネス拠点というだけでなく、地域の新しい居場所として機能しているのが特徴でした。




かつて子どもたちが学んだ場所が、新たな挑戦や創造の場として息を吹き返している様子に、私たちもとても刺激を受けました。




金沢農業大学校で見た「担い手を育てる」取り組み


施設名:金沢農業大学校
住所:石川県金沢市八田町西20
HP:https://www4.city.kanazawa.lg.jp/sangyo_business/sangyoshinko/nogyo_ringyo_suisangyo/4/3/11057.html
視察2日目には、金沢市農業センター(金沢農業大学校)を訪問しました。




ここは、金沢市が運営している農業の担い手育成機関で、若い人や未経験者が1年間かけて、農業の基礎から実践までを学べる学校です。


とくに驚いたのは、市の補助により学費・保険代はほぼ無料で学べるという点。
「農業をやってみたい」「将来は地元で農業を仕事にしたい」という人にとって、経済的な不安を軽減しながらチャレンジできる仕組みになっていました。
実地研修や支援体制も整っており、卒業後の就農支援まで一貫してサポートしているのも印象的でした。






視察を終えて見て、感じて、板橋に活かす


今回の視察を通じて強く感じたのは「施設は維持するものではなく、地域のために活かすもの」だということ。
板橋区内でも、少子化や建物の老朽化により、今後活用方法を考える公共施設が出てきています。



また、板橋区にも農地がまだ残っています。
しかし、農業だけで生計を立てるのが難しく、多くの農家さんが兼業になってしまっている現状があります。
現在も、板橋産の野菜を区役所などで販売する「地産地消」の取り組みはありますが、もっと継続的に販路や売り場を増やすことや、仕事にするための支援策が必要ではないかと考えています。
今回の視察をうけ、スタートアップ支援や市民の活動の場、あるいは創作の場として金沢のような事例を参考に、東京都、国との連携を計り未来につながる使い方を区にしっかり提案をしていきたいと思います。